明けましておめでとうございます。

「主をほめたたえよ。主に感謝せよ、主は恵みふかく、そのいつくしみはとこしえに絶えることがない。」                                (聖書:詩篇第106;1)

新年を迎え但馬愛の園グループ職員一同、思いも新たに全力をもって、各事業を展開してまいります。1月5日新年恒例の総施設長の「年頭訓示」及び職員による「所信表明」の発表が介護老人保健施設出石愛の園1Fホールにてありました。午前、午後の2回に分けて実施され、計170名の職員が参加しました。午前午後それぞれ4名の職員が、新年にかける思いを発表しました。

 

午前の部(午前10:00~)

グループホーム日高愛の園   原田則昭

居宅介護相談室出石愛の園  古村佳代

小規模特養出石愛の園     胡 玉芳

介護老人保健施設出石愛の園  八木啓介

午後の部(午後6:00~)

小規模特養出石愛の園    赤木勢子

介護老人保健施設出石愛の園 長岡将太

グループホーム出石愛の園  平野加代

介護老人保健施設出石愛の園 古田裕也

 

 

「年頭訓示」

但馬愛の園グループ 総施設長 小川憲一

今年はこの言葉を大事にしようと思います。それは、「希望」です。希望の「希」という字は、願うという意味です。「望」は漢字の成り立ちから言いますと、爪先立ち、目を見開いて、ずーと前方を眺める形から来ています。

何を希望するのか?それは、皆さんに対しての大いなる希望です。

2025年に向け、日本政府は高齢者対策として、地域包括ケアを打ち出しています。医療、看護、介護を専門とするグループに加え、地域の住民、事業者の力を結集しこれらに当たろうとしています。そのような方向の中で、私たちは何をなすべきか?これを考えますと、高齢者の動向だけではなく、介護者をどのようにして確保していくのか、という大きな問題が立ちはだかります。1億人総活躍という言葉が政府から発せられ、あの手この手の策が打たれています。例えば、小さな子供を抱えるお母さんたちが、働けるようにと保育所の整備に昨年来、拍車がかかっています。本年も続くことでしょう。介護の分野では、2025年に介護職員が、約250万人いるといわれています。現在までの推移をみますと、その時点で約30万人から35万人ほど足りません。だから、今までのやり方ではなく、一段と介護職員の処遇を改善するという話が伝わってきます。でも、この仕事は、介護職員だけでやっているのではない、ということは、皆さんもよくお分かりのことと思います。政府は介護、介護というけれども事業者は、それに応じて、他の職種の職員にも配慮しなければなりません。

経営学の大家であった、ピーター・ドラッカー教授が言っている、経営の目的とは、「利益の追求ではなく、顧客のニーズに応えること」を考慮するとき、私たちの顧客とは誰でしょうか?同時に、社会福祉法人として何をなすべきなのでしょうか?私は、これらを考えさせられました。私たちの顧客である、介護を要する人たち、そのご家族に何をすればいいのか。要介護者だけでいいのか、要支援や特定高齢者といわれる人たちに何をなせばよいのか?経済的に困っていて、介護を受けられない人たちに何ができるだろうか?その介護をサービスとして提供する職員に、何ができるのか。必要とする職員をどのようにして確保すればよいのか。等々です。

順序から行きまして、まず考えねばならないことは、職員についてであります。他の産業でも言われますが、「3K」という言葉があります。あまり良い意味に使われていないようです。私は、これを次のように考えてみました。1番目の「K」は「給与」です。2番目が「環境」そして最後3番目は「こころ」です。

1番目の「給与」は、報酬、お金です。人はお金のために働くのではないと言いつつも、報酬が十分でないと、生活に支障を来たします。今後、この給与に関して、新たに5か年計画を立てます。具体的には、4月から始まる来年度より、5年間、皆さんの給与をしっかり上げていきます。その財源を1億円とし、別枠で確保します。5年で1億円ですから、1年当たり2千万円となるわけです。このように考える主たる目的は、若い職員をはじめとし、将来に向け安心して働いてもらいたいという思いからであります。以前聞きました「K」の一つに「結婚できない」という言葉がありましたが、とんでもないことです。愛の園の職員同士結婚し、共に働けば、安心して子供を育てることができます。ただし、愛の園にいるだけで給与が上がると思っている人には、そうでないことを理解してもらう必要があります。メリハリをつけられる組織作りに、専心します。

次に「環境」です。顧客への環境は後でお話しします。まず職員への環境作りです。私は、以前から退職を考える人は、どうし辞めるのか。ということに深い関心を持っております。厚労省等でまとめたデータを見ますと、一番多い理由は、職場の人間関係です。一人の職員が、働きやすいと感じるのは、「報酬」を除くと、どのような事柄が必要なのか。人間関係がうまく行かないということは、どのような仕事場においても起こります。では、どうするのか?一つの方法として、ここ2年間にわたり、職員との意見交換会という名前の会を持ちました。仲間を知ってほしい、同じ悩みを共有してほしい、解決策を見つけてほしい等々の思いからです。また、自分は何をしたいのか、何ができるのかを考えてほしいからでもあります。多くの参考になる意見を聞かせてもらいました。老健は、創設以来18年目を迎えています。ハード面として、設備や建物を見直したり、改善したりといった物理的な見直しが上げられます。皆さんも自分の職場をどうすれば、もっと良くなるかを考えていることと思います。それらを声に出してください。一緒になって変えていきましょう。

皆さんはこの仕事で、どのようなやりがいを感じていますか?もし何も感じていない、また、感じられないという人は、気の毒です。年間2千時間少し働きますが、その時間がただ、動いている、いやいやしている、ぶつぶつ文句を言いながら、また思いながら働いているとすれば、悲しいことです。もったいないことです。ぜひ探してみてください。自分は、何のために働くのかということを考えてみてください。

今後、2025年に向け雇用を促進する一つの方法は、高齢者雇用です。現在在籍する職員を大切にするのは、もちろんですが、加えて外部からもどんどん採用していきたいと考えています。朝礼のスピーチで話された言葉ですが、「恕」という言葉です。これは、論語に出てくる言葉ですが、他人への思いやりです。すなわち、自分にしてほしくないことは、他の人にもしないことだ。ということです。聖書には、「自分がしてほしいと思うことを、他人にもしなさい。」と書かれています。両方とも同じ意味ですね。表現が違うだけです。恕という漢字は、心のごとくと書かれています。聖書は「愛」という言葉といえるでしょう。新たな試みとして、来期から、公休日を1日増やそうと考えています。正式には、理事会で承認が必要となりますが、実施したいと考えています。現在、週休2日でプラス特別休暇が1日あります。これに加えてもう1日特別休暇を増やします。この特別休暇は、皆さんの誕生日、その日とします。将来もう少し、休みの日数を、増やしていきたいと考えています。働く環境に関しましては、今後、何名かの委員を任命し考えてまいります。

そして3番目のこころです  私は、これが一番大切だと考えています。すなわち専門職としての知識、技量は言うまでもなく大切です。これは顧客である要介護者の方々が、安心してサービスを受けて頂くために、無くてはならないものだからです。しかし、それ以上に皆さんの「心」がどのようなものかが大事なのです。やってあげている、と思う人は少ないでしょう。いやいないでしょう。でも、そう思っている人でも、やっていることは、まさに、やってあげている、というような場合があります。

私たちの「理念」を思い出してください。なぜ必要以上に「理念、理念」というのでしょうか?私たちは、この理念を実現すべく集められているのです。私たちは学ばなければなりません。私は、経営するものとして、経営を勉強しなければなりません。皆さんが、ここで働いて幸せだと思えるようになってもらうためには、何をなすべきかを学ばなければなりません。皆さんが、いつまでもここで働いてやろうと、思えるようになるには、どうすべきかを、学ばなければなりません。皆さんはいかがでしょうか?何を何のために学びますか?ある人は言いました。「歳だからというな。」と。「歳」を言い訳にするなとです。「歳がいっているから」だとか、逆に「まだ年若いから」だとか、これらを言い訳の基とするなと言っているのです。皆さんは一度や二度、見聞きしたことがあると思います。「青春」という詩です。無名の詩人であるサミエル・ウルマンが作詞しました。第2次世界大戦が終わり、日比谷にあるGHQ本部において、昭和天皇が、アメリカのマッカーサー元帥にあったとき、その部屋に飾られていた詩です。そこには見事に「老いる」とは何かが唱われています。

これらをもちまして、この一年間、職員が安心して働ける場所になるよう、皆さんと一緒に作り替えたいと希望しています。人は、いかなるいい言葉を聞いてもすぐに忘れる。と言われています。だから、私がいろいろ言ったことも、この法則に従うならば、察しがつきます。しかし、最初に言いましたように、私の今年の言葉は、「希望」です皆さんに希望を持っています。

アメリカの第36代大統領、ジョン・F・ケネディが就任演説で言った有名な言葉で終わります。「国家が、あなたに何をしてくれるのかを求めるな。あなたが、国家に何ができるかを求めよ。」この国家を、出石愛の園、日高愛の園、豊岡愛の園、但東愛の園と置き換えてください。あなたに期待しています。また最後の文は、「施設名」に加え、「ご利用者」と置き換えてください。

「あなたが、ご利用者に、何ができるかを求めなさい。」

 

 

「職員所信表明」

グループホーム日高愛の園 介護職 原田則昭

私は、平成23年1月に社会福祉法人ぶどうの枝福祉会入社以来、グループホーム日高愛の園にて勤務させていただいております。1∸2年目は、ただただ先輩方の言動を参考に緊張感をもっての勤務だったように思います。3年目には、至らない私に対し、1ユニットのリーダーとの辞令を受け、同僚職員や、管理者の協力を頂き、無我夢中で1年間勤めさせていただくことができました。翌年も継続してとのことでしたが、自分の中に「若い職員に進路を」との思いがあり、お断りさせていただきました。

今は、とても良い経験をさせていただいたと感謝しております。その時、総施設長と約束を致しました通りに、自分のできることは、しっかりさせていただけていると思います。

私の思いとして、ご利用者様お一人お一人が、良い環境の下、楽しく、笑顔で暮らして頂きたいがあります。苦労もご利用者の笑顔を見れば、自分へのご褒美と思えるようになりました。昨年、ご利用者が駐車場で、日光浴をしておられるときに、総施設長が見えましたので、車の出入りがあり、危険であることを告げますと、すぐに業者を呼び、裏庭にウッドデッキを設けると、約束していただけました。冬を越し春には完成させるとのこと、今から楽しみにしております。

色々と私に注意等してくださる方もおられ、自己満足することなく、真摯に受け止め日々過ごしてまいります。今年は、初心に戻り身体に注意をし、理念に沿った行動、援助をさせていただきます。一年一年を大事に勤務してまいります。

 

 

居宅介護相談室出石愛の園 ケアマネジャー 古村佳代

平成24年9月に勤めさせていただくようになり、今年の9月でまる5年を迎えます。他の特養ですが、10年間ほど介護の経験を経て、出石愛の園に参りました。新たな職場の環境に慣れること、新たな人間関係に慣れること、そして、何よりもケアマネジャーとしての新しい仕事に就き、その仕事を覚えていくことに必死でした。その間、失敗も沢山あり、ご迷惑を多々おかけしたと思います。振り返れば、あっという間の、5年間だったと感じております。

何もわからない私を迎えてくださった方々、指導してくださった方々、励まし支えてくださった方々に、心から感謝申し上げます。5年目の節目でもあり、気持ちも新たに仕事に取り組み、着実な努力を重ねていく決意です。今年の目標は2つあります。まず、毎月本を2冊以上読むこと。今までも本を読むようにしており、今では読書の時間に本が読めないと、何か生活のリズムが狂ったかのように感じるようになりました。施設では昨年4回にわたり「接遇」の研修会を設けてくれました。そのうち3回受けることができ、感謝しています。このような研修を受けないで、ご利用者や、ご家族に接していたらと思いますと、本当にありがたかったです。そしてもう一つは、ケアマネジャーとしてのスキルアップを図ることです。この研修会にもできるだけ参加し、そのたびにケアマネジャーとしてまた、人として成長させていただいていると実感しております。本を読む習慣や、研修を受ける機会等、出石愛の園に勤務しなければ、このようなことに取り組むこともなく、ただただ、時間が過ぎゆく日々であったかもしれません。

1日に1%の向上をしたい。そうすれば1年で365%の向上が見られます。そうすることが、出石愛の園に貢献することにも、つながると信じて頑張ってまいります。

 

 

小規模特別養護老人ホーム出石愛の園  介護福祉士 胡玉芳

入社以来6年が過ぎました。私の故郷の中国でも高齢化が大きな問題となってきています。「世界的に有名な日本の介護をしっかりと学び、帰国するようになれば、ぜひ中国で力になってほしい。」と友人からも言われていました。私は元来わがままな性格で、他人の世話ができるのかと、悩みました。夫も心配していました。でもやってみないことにはわからないと思い、比較的大きな施設である、出石愛の園で勉強させていただくことにしました。最初はグループホームに配属されました。未経験なるがゆえに、このまま続けられるのかと不安になりました。でも、5年続けられることができ、ご利用者の方々が、笑顔で過ごされる姿を見て、満足を得ることが、できるようにまでなりました。介護の知識、日本の歌、日本の文化そして、畑仕事等いろいろ学ぶことができました。スキルアップのため介護福祉士の資格や、ハンドマッサージの資格等、取得しました。

そのような折、義理の父がアルツハイマー型認知症と診断され、帰宅後も義父の介護で、ストレスがどんどん溜まっていきました。このことを総施設長に相談したところ、特養勤務の話がありました。私も新たな挑戦をしてみたいとの思いもあり、異動させてもらうこととしました。双方の施設で違うところもありますが、ご利用者の力になれるよう、毎日努力しています。利用者の方から「ありがとう」と声をかけていただくと、力に慣れているのだと実感がわき、大変うれしく思います。この異動を通し、利用者と介護者との信頼関係が大切だと感じました。

私に必要なことは、もっとたくさんの専門知識とそれを仕事に活かせることだと思います。次にはケアマネジャーの資格を取りたいと考えています。中国ではまだ介護保険制度がなく、施設との利用者は少ない状況です。レクリエーションの資格も取りたいと思います。これからも出石愛の園で勉強を重ね頑張ってまいります。

 

 

介護老人保健施設出石愛の園  介護福祉士 八木啓介

入社以来早や8年が過ぎました。介護は右も左もわからない状態でしたが、何とか現在に至っております。これからは、後輩の指導をすることで、出石愛の園に恩返しをしたいと思っています。所信表明とは「自分の考えや、信念または、方針などについて演説したり抗議したりする形で表明すること。」とありました。公の場で自分の所信を表明することは、ごまかしがきかなくなる、ことでもあります。それに基づき、今年は、初心に帰ることを念頭に置き、介護士として、ご利用者に対し満足が行く介護ができているのか、ということを改めて考えてみることにしました。ご利用者の表情が笑顔であり、「ありがとう」と言っていただけるような介護を、目指していきたいと思います。

また、ご利用者と信頼関係を築き、この職員なら相談できると思っていただけ、常に自分のことを考えていてくれると、信じてもらえるような介護士を、目指し頑張ってまいります。皆さんも小さなことでもいいので、実現できそうな、そして、但馬愛の園グループの職員として、施設に貢献できるような目標を立ててみては、いかがでしょうか。

 

 

小規模特養出石愛の園  看護師 赤木勢子

私は平成22年から愛の園老健へ勤めさせて頂き、高齢者介護・ケア・看護について学び、その中でも認知のご利用者様のケアの厳しさも痛感しました。ところが残存、潜在能力をうまく利用する中で解決策もあることも大きな学びとなりました。そして平成26年12月に特養へ異動になり、そこでは医師が常駐しないという中での異常の判断のむずかしさ、対応の不安は大きかったです。特養へ異動し翌年平成27年度の自身の目標を医師常駐しないという中での処置の判断のむずかしさもあり、とにかく大きな処置は避けなければならないという思いもあり、<褥瘡ゼロ>にあげました。お陰様で表皮剥離程度の褥瘡は、時々ありましたが介護士さんたちとケアの充実に努め深部拡大する事なく見事目標達成できました。

昨年度28年の目標は<リハビリの強化>にしました。各ご利用者様の介護度に応じたリハビリに取り組んでみましたが3~4か月経った頃にご利用者様が、笑顔も無くただ何気なくやっているのではないかと考えられリハビリをするなら楽しくさせてあげたいと思いふと!突然思い出したのが8月31日でした。思い立ったら即!実行!リハビリ参加カードを作成し田結庄課長へ「明日からご利用者全員集まってリハビリ体操します。」と報告し翌日9月1日に1階の面会ホールにて開始となりました。リハビリ参加カードは、ご利用者様2名に責任を持って参加の印鑑を押してもらいました。その2名のご利用様は責任という大きな目標が出来たのか、リハビリ体操参加の一斉放送をすると、一番にホールに出て来られていました。私自身も肩こり体操を(北国の春)の歌に取り入れたり色々な歌でタオル体操を創作したりそれはそれで、結構楽しい業務でした。ご家族様も面会時には一緒に参加され、ご利用者様も朝から「今日もリハビリ体操あるんか?」と聞かれ、笑顔で、楽しそうに参加されている姿を見ると私自身も頑張らなければと大きな責任が出来ました。

そんな頃にDAMによるリハビリが取り入れられて、引き続きリハビリ参加カードは使用し、今は、毎日13時30分に一斉放送によりほぼ全員がリハビリをされている姿を見ると平成28年の目標<リハビリ強化>も達成されたと自負している今日この頃です。

そして今年度の目標ですが・・・年々と年を重ねると同時に無理が効かない身体になっているのが感じられている現状です。腰痛・頭痛・不眠等の症状で悩まされたりもしています。また高血圧にて降圧剤も服用しており、体重も4年前より5㎏も増加しております。確かに自分自身がしんどかったり、痛みに対し辛かったりすると、ついついご利用者様の変化や異常に気づかないし、それでは、医療従事者としては、大きな問題です。そこで、今年度の目標を<自分の体調管理に努め5㎏の減量!ご利用者様の異常時の早期対応>をあげていきます。

施設の看護職は、介護職・ご利用者様・ご家族様からの期待も大きいことでしょう。しかし病院とは異なり疾病ごとに学ばければならないのは、同じだが、一番は、ご利用者様やご家族様が抱える不安や思いを理解して接さなければならないと思います。その為にも最低限必要な知識や技術を習得できれば、医療関係者としても信頼も得ることが出来ると思います。それには、まず自身の健康に気をつけ、少しでも多くの知識・技術を学びたいと思います。

 

 

介護老人保健施設出石愛の園  介護福祉士 長岡将太

私はここ老人保健施設出石愛の園に入職し、丸10年を迎えました。昨年は勤続10年表彰をして頂き、今日までこのように勤められているのも、尊敬できる上司・先輩方や、共に切磋琢磨し信頼のおける仲間との出逢いがあったからであると感じております。

出石愛の園にお世話になるまでの私は、介護の専門学校を卒業し、アルバイトなどの社会経験が殆どないまま社会という大海原へでました。当初は働く上での接遇・ビジネスマナーがあまり理解できておらず、未熟さを欠いてしまう面が多々ありました。そういった中、ご利用者との関わりの中で、ふるまい方や、あまり聞きなれない言葉の意味など教えて頂いたこともあります。

私自身の人間としての成長過程において、介護のサービス提供する側・受ける側といった関係性だけではない、ご利用者様との繋がりを感じております。業務においていいますと、当初私には先を見据えた目標などなく、ただ自分のすべきことをこなすだけで精一杯でありました。しかし、今現在では後輩も出来、業務においてある程度の指導をしていかなければなりません。介護福祉士となり10年というプレッシャーはありますが、業務に対する責任感は確実に芽生えてきたと自負しております。

ですが、最近では「自分という人間はこうであったか」、「自身の満足感を得る為の奉仕なのか」など、それが正しいのかも分からずアイデンティティとはなんなのかと考えてしまう時があります。けれども幾度、ご利用者様からの「ありがとう」や「また明日も頼むで。待っとるで。」などの言葉に救われ、元気づけられたことでしょう。

一生懸命に業務に従事し、ご利用者様に満足して頂ける勤めようとしてはいるものの、「こうしたい」、「こうやってみたい」といった強い信念・目標といったものが明確なビジョンとして浮かんでいませんでした。しかし、所信表明演説の内容を考えていた時、私の目標として、出石愛の園が掲げる『目指すべき人材像』に近づけられるよう一念発起し、業務に邁進していくことを決意しました。まだまだ若輩者ではありますが、今後ともより一層のご指導・ご鞭撻のほど宜しくお願いします。

 

 

グループホーム出石愛の園  介護福祉士 平野和代

グループホームに勤めさせて頂き3年半が過ぎました。この3年半を振り返り今年は「寄り添う」ということを常に意識しながら、仕事を行おうと決めました。

介護経験のなかった私には、最初の一年はとにかく早く仕事を覚えなければと、ご利用者様や先輩方に教えていただき「あっ」と言う間の一年でした。

二年目になると、少しは慣れてきた事で私に足りない物をと考え、介護や認知症の勉強をし、講演会などにも足を運びました。

三年目になると、勉強したことで少し自信が持てるところもありました。しかし、実際の現場では本に書いてある通りや、聞いて覚えた事のようにいかない事を知りました。経験の長い先輩方に相談しアドバイスを受けて、仕事の難しさを実感していました。

昨年、リーダーの勤めもあり実践者研修に行きました。研修の中で、改めて認知症介護を勉強し、他の事業所の方々とのグループワークを行ったり、話や意見を聞く中で三つの同じ声がありました。まず一つ目は、ご利用者様のことを考えているのに上手くいかない、結果が出ない。そして二つ目は、他の職員と考えが合わない、協力してくれない。最後に、事業所は頑張って仕事をしていても、認めてくれない。と、話の最後は、その三つになり何処の現場も一緒だね。と終わるのです。

何がダメなのか?何が足りないのか?なぜそうなるのか?どうしたらいいのか?と感じながら仕事をしていました。

最近、ヘルパーの仕事もさせていただくようになり、グループホームで毎日長い時間ご利用者様との関わりと、週に一回の三十分・一時間の短い時間での関わりのヘルパーの違いの難しさで悩んでいました。笑顔で話しかけても、困った顔をされることや介助を拒否される事もあり、自信をなくしかけていました。「何故?何がダメなのか?何が足りないのか?どうしたらいいのか?」と。でも、ご利用者様からすると、顔も知らない人間が身の回りの世話をしているのだから、不安や不満があるのは当然です。そして、うまく言葉が伝えられない方であれば、ご本人の気持ちや痛みを理解することは難しく、でも理解するにはどうしたらいいのかと考えた時、「寄り添う」心が足りない。まだまだ足りない。だから理解できない。と、思いました。又、先入観や自分の感情は間違った判断や行動になりやすく「寄り添う」心の妨げになるのだとも感じました。

実践者研修の中での三つの声      ご利用者様のことを考えているのに・・・本当にご利用者様に「寄り添う」事が出来ているのだろうか? 他の職員とは考えが合わない・・・自分から「寄り添う」事をしているのだろうか?事業所は認めてくれない・・・自分が事業所の考えに「寄り添う」仕事が行なえているか?「寄り添う」と簡単に言えるのに、「寄り添う」事の本当の難しさを考え、今年一年間をご利用者様に「寄り添い」、仲間に「寄り添い」、職場に「寄り添い」、そして、家族に「寄り添って」いきます。

 

 

介護老人保健施設出石愛の園  言語聴覚士 古田裕也

平成29年度は、入社し8年目の年になります。入社当初は、リハビリスタッフの中でも言語聴覚士は在籍しておらず、立ち上げの時期にもかかわらず、資格取得1年目の私を採用していただいたことは感謝の思いでいっぱいです。入社当初は、言語聴覚士について周知をしていくことを中心に実施しており、現在は少しずつですが、日々相談されることも多く、業務の内容について知っていいただけてきているのではないかと思っています。ですが、実際は、知識・技術的にも未熟でもあり、十分な返答・結果が出ないこともあり、反省することが多くあります。そのため、利用者や多職種にも信頼される言語聴覚士になるため、学習・研修等に積極的に参加し、日々新しい知識やアプローチの方法なども出てくるため、自分自身の知識・技術の向上を図り、ご利用者に合った援助が図れるよう、日々の学びは毎日の取り組みとして今後も続けていきます。

今期は

  • 愛の園の職員として「挑戦」   入社して与えられた業務のみ行ってきたと感じているため、「支えあい事業への参加」「訪問リハビリ」など地域に出ての活動やまだまだ介護保険の下で働く言語聴覚士は少なく、言語聴覚士の認知度も低いため研修等にて「症例報告」にてどんなアプローチをしているかどんなことが出来るのかと言ったことも知っていただきたいため、現在の業務以外の新しいことにも挑戦したいと思っています。
  • 言語聴覚士として「誤嚥性肺炎0」   昨年度も同じ目標を設定しましたが、達成できず反省をした目標のためこの目標を設定していますこの目標が達成できなかった一つの要因として、実際に訓練として、介入させていただいていた以外の方が誤嚥性肺炎を起こされてしまったということです。訓練として介入させていただいているかたの状態の把握は出来ていましたが、その他の方の状態の把握は出来ていなかったために起こってしまったことではないかと反省しています。普段しっかりと食事を摂取されている方も、高齢者であるため、何が起こるかわからないということを考えていかないということを再認識させられ、嚥下に問題がある方のみではなく、予防としての介入も行っていく必要があるのではないかと考えています。私一人では達成できない目標のため、多職種と協力し達成したいと思っています。
  • 私的なこととして「ケアマネージャー試験の合格」介護・福祉の仕事に従ずるものとして、介護保険における知識の習得・新しい資格の取得をしたいと思い設定しました。

以上3点の目標を設定し、しっかりと計画を立て目標の実現に向かっていきたいと思っています。 現在は入所の言語聴覚士として働かせていただいており、平成28年目の年になり中堅の位置づけになってきています。今まで以上に言葉や行動に責任を持って仕事を行っていきたいと思っています。「ニーチェ」は「樹木にとって最も大切なものは何かと問うたら、それは果実だと誰もが答えるだろう。しかし実際には種なのだ。」と言っています。「目標」という種を、しっかりと「結果」という果実につなげられるよう邁進していきたいと思っています。まだまだ若輩ものでございますのでご不便をおかけすることもあるかと存じますが、愛の園の職員として精一杯尽くしていきます 今後とも、より一層のご指導・ご鞭撻のほどをよろしくお願い申しあげます。